株式会社モリモトアトリエ一級建築士事務所　morimoto atelier architects

株式会社モリモトアトリエ

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プロジェクト

SUNPARK MANSION TAKADANOBABA- サンパークマンション高田馬場　
2011-2019/大規模修繕+耐震補強/地上13階・地下2階/店舗+事務所+共同住宅

　敷地は一般緊急輸送道の明治通りと早稲田通りの交差点にあり、人、車とも交通量が多い立地です。建物は1982年に建てられ敷地に高低差があるため地下1階が明治通りのレベルとなっています。最初の相談から耐震化の完了まで約9年の期間を要し、耐震化の段階ごとに合意形成を図りながら実現に至りました。建物の構造特性は地上6階部分で平面形状が切り替わり、その部分に集中する地震力をどのように吸収するかが課題となり、計画段階では様々な検討を行いました。その結果、大規模修繕設計で検討していた防水の更新方法を既存防水押えコンクリートの撤去し、外断熱防水にすることで、建物全体の軽量化を図り、耐震的に有利にすることでフレームのコンパクト化とその他の耐震補強箇所を削減することができ耐震化と大規模修繕を完了することができました。

紹介写真

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外観(正面)	耐震アウトフレーム(工事中)	フレーム設置部のバルコニー

工事概要

耐震補強　鉄骨+RC補強フレームによる補強工事(工事中)

■東バルコニー補強フレーム設置(工事中) 　バルコニーの外にブレース付き鉄骨とコンクリート造のフレームによる補強を行いました。建物の低層部と高層部の切り替え付近に集中する地震力をフレームによる補強で強化し、耐震化を図っています。

耐震補強　補強フレーム完成

■南バルコニーの外付けフレーム(完成) 　この耐震補強フレームは地震力に対抗するとともに外観デザインのアクセントとして機能しています。鉄骨のフレームを覆うフッ素樹脂パネルは補強部の腐食を防ぎ、建物の修繕周期を保ち美観を持続する役割を担っています。バルコニー正面のブレース部分は圧迫感を軽減するためシルバーに塗装し、2重鋼管をを採用することでできるだけ細く設計しました。

性能向上　屋上の軽量化による断熱性能アップと耐震性の向上

■屋上軽量化のメリット 　建物の軽量化は耐震化を検討する上で有利に働きます。これは日本建築の耐震化でも実証されており、有名なのは浅草浅草寺の修繕の際、瓦をチタン製の瓦に取り換え屋根重量を大幅に軽減した例があります。今回は大規模修繕工事と同時に耐震化の設計を進めていたため、耐震の要素として屋上の外断熱防水が補助金の対象として扱われ、全体事業費を節約することができました。

仮設計画　安全を確保するために仮設計画は重要です

■店舗利用者やエントランスの出入口の上に構台を設けることで、工事の安全確保と効率化を図りました。 　前面の明治通りは交通量が多く工事車両の停車や荷下ろしは難しく、重機を使用する作業は深夜のみ許可が下りる状況です。構台に荷下ろしや作業スペースを少しでも設けられ何とか工事を予定通り終えることができました。